『アイリウム』感想・レビュー
あらすじ
1錠飲めば1日分の記憶を飛ばすことが出来る薬、アイリウム。
薬の効果が効き始まると、他人からは普通の生活をしているように見えますが、本人はその間の記憶を失っています。
嫌な未来が想定された時にその薬を使用し、記憶を飛ばして未来へ行く新感覚の現実逃避。
果たしてその代償は…??
『アイリウム』を使う理由は三者三様
❝記憶を飛ばす、そんな状態を意図的に作り出せたらいいのに…❞
本作はそんな薬を軸に様々なシチュエーションや人間関係を描いた作品です。 1巻完結、全7話のショートストーリーです。
例えば、夢を追いかけている映画監督志望の主人公は、安定的な職業に就いている同級生の結婚式に胸を張って参加出来ずに悩んでいます。
だからと言って不参加だと、それはそれで同級生に陰で笑われそうで怖い。
それならこの『アイリウム』を使えば…(File001 映画監督志望)
ある日、ママ友4人で『アイリウム』を飲んだ後に告白会を行う事に。しかしアイリウムを使用すると記憶がないため、告白の内容は覚えていません。
他のママ友がどんな告白をしているのか次第に気になるようになり…(File003 ママ友)
その代償は大きく、その結末は…
1錠飲めば1日分の記憶を飛ばした未来にいける薬、『アイリウム』
1錠で1日=24時間、それなら半分だけ使用すると?粉末状にして使用すると?そんな変わった使用例も出てきます。
薬というだけあり、依存性があるのかアイリウムの中毒者のようになる人が、作中に多く登場します。
その代償ともいえる副作用は、記憶だけなのでしょうか、それとも…
『アイリウム』まとめ
以上、小出もと貴さんの漫画『アイリウム』の感想、いかがでしたでしょうか。
個人的には用法用量を守って使用すれば、有効な薬と思えますが、興味本位で手を出してしまうと、まともに生きていける自信がありません(笑)
全1巻でサックリ読めて、不思議に満ち足りた読後感を持つ漫画。全力でオススメです。